そもそも何を聞かれるか分からないし、Web面接のマナーも不安だな…

現在SIerやSESで活躍されている方、あるいは他社の社内SEへの転職を検討している方にとって、「面接対策」は最大の関心事の一つではないでしょうか。
社内SEの面接は、単に技術力を問われるだけではありません。「自社の事業にどう貢献してくれるのか?」という視点で、あなたの経験、スキル、そして人柄までを総合的に評価される場です。
しかし、その評価の核心を理解し、ご自身の強みを的確にアピールできれば、面接は決して怖いものではありません。
この記事では、SIerやSESからの転職、あるいは社内SE同士の転職を目指すすべての方へ、面接の評価ポイントから頻出質問への戦略的な回答法、そしてWeb面接で失敗しないための準備とマナーまで、転職活動の不安を解消する「完全ガイド」をお届けします。
結論として、社内SEの面接を突破する鍵は、「SIer/SESでの経験を『事業貢献』という新たな言語に翻訳する能力」にあります。
この記事を読めば、こんな疑問が解決します!
- 社内SEの面接で本当に評価されるポイント
- SIer/SESでの経験を「強み」としてアピールする方法
- 頻出質問への回答のポイント
- Web面接で失敗しないための準備と当日のマナー
- ライバルに差をつける「逆質問」の重要性
その前に、面接だけでなく選考から内定承諾までの全体の流れをまず把握したい方は、こちらの記事からご覧ください。
選考フェーズの流れはこちら 書類選考の通過後、次は何をすべき?社内SE転職「選考・内定」全ステップと攻略法
また、もし専門家のサポートを受けながら万全の対策で臨みたいなら、転職のプロに相談するのが近道です。
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本記事を読み終える頃には、面接官が何を評価しているのかを正確に理解し、どんな形式の面接にも自信を持って臨めるようになっていることをお約束します。
まずはここから!SIerとは違う、社内SE面接の「評価の核心」
社内SEの面接を突破するには、まずSIerやSESとは根本的に異なる評価軸を理解することが不可欠です。
面接官はあなたの経験の中に、以下の3つのポイントを見出そうとしています。
評価ポイント①:「事業貢献」への視点
SIer1やSES2のミッションが「クライアントの要件通りにシステムを納品すること」であるのに対し、社内SEのミッションは「自社の事業課題をITで解決し、企業の成長に貢献すること」です。
面接では、あなたの過去の経験が、いかにして「事業へのインパクト」に繋がったのかを語る必要があります。

この「事業貢献」という視点を持っているかどうかが、最初の大きな分かれ道になります。
評価ポイント②:「全体最適」を考える視野
クライアントの特定部署を担当することが多いSIer/SESの仕事は「部分最適」を追求します。
一方、社内SEは、利害が対立する部署間を調整しながら、会社全体にとって最も効果的なIT戦略を考える「全体最適」の視点が不可欠です。
例えば、営業部と経理部の要望が対立した際に、双方の意見を聞きつつ、技術・コスト・全社的なデータ戦略を考慮し、会社全体として最適な解を導き出す大局的な視点が問われます。
評価ポイント③:「社内調整力」というコミュニケーション能力
社内SEの仕事は、技術力以上にコミュニケーション能力に左右されると言っても過言ではありません。
ユーザーである社員のITリテラシーは様々です。専門用語を避け、相手のレベルに合わせて丁寧に説明する能力は必須です。
また、利害が対立する部署間の調整役を担うことも多いため、周囲と良好な関係を築き、協力を引き出す「社内調整力」は極めて重要な評価ポイントとなります。

SIer・SESでの経験を「強み」に変える戦略的アピール術
SIerやSESでの経験は、社内SEへの転職で大きなアドバンテージになります。
しかし、その価値を正しく伝えるには、あなたの経験を社内SEの文脈に「翻訳」する必要があります。
「多様なプロジェクト経験」→ 高い適応力と課題解決の引き出しの多さ
様々な業界、技術、文化のプロジェクトを経験したことは、特定の環境に染まっていない客観的な視点や、変化への柔軟性としてアピールできます。
「過去の多様な事例から最適な解決策を導き出す、課題解決の引き出しの多さ」としてアピールしましょう。
「顧客折衝・ベンダー管理経験」→ 社内での高度な調整能力
クライアントとの厳しい納期調整や仕様変更の交渉経験は、社内SEのコア業務である「社内調整」や「ベンダーマネジメント」に直接活かせます。
特に、自身がベンダー側にいた経験は、発注側としてベンダーの提案や見積もりを的確に評価する上で強力な武器となります。
「上流工程の経験」→ 現場の課題を解決策に変える企画力
顧客の曖昧な要望をヒアリングし、具体的なシステム要件に落とし込んできた経験は、社内SEの最重要ミッション「現場の漠然とした『困った』を、具体的なITの解決策に落とし込む能力」そのものです。
他部署の悩みを、具体的なシステム企画へと昇華させる力としてアピールしましょう。
【頻出質問】社内SE面接で聞かれることと回答のポイント
ここからは、実際の面接でよく聞かれる質問と、その回答戦略の要点を解説します。

質問①:自己紹介・自己PR
自己紹介・自己PRは、あなたの第一印象を決める重要なパートです。面接官は、あなたが今回の募集ポジションにマッチする人材か、その場で即座に判断しようとしています。
回答のポイント
- 経歴要約:これまでの職務経歴を1〜2文で簡潔にまとめる。
- 強みの提示:経験から得た強みを2〜3点に絞り、事業貢献の視点を加える。
- 貢献意欲:それらの強みを、応募企業でどう活かしたいかを具体的に述べる。
質問②:転職理由
面接官は転職理由を通して、あなたのキャリアの一貫性や、入社後の定着性を確認しています。特に「なぜSIer/SESから社内SEなのか?」は、役割の変化を本質的に理解しているかを見極める重要な質問です。
回答のポイント
現職への不満ではなく、ポジティブな動機に変換することが鉄則です。「事業への当事者意識」や「長期的な貢献意欲」を前面に出すことが極めて重要です。
質問③:志望動機
「数ある企業の中で、なぜ当社なのか」を知ることで、面接官はあなたの企業研究の深さ、事業への理解度、そして入社意欲の高さを測っています。
回答のポイント
「なぜ社内SEか(転職理由)」と「なぜこの会社か(志望動機)」を一貫したストーリーで繋げることが重要です。企業の事業内容や理念に具体的に共感した点を挙げ、自分のスキルがどう貢献できるかを提示しましょう。
より詳しい解説や、SIer・SESなど経歴別の具体的な例文については、以下の記事で徹底解説しています。
Web面接で失敗しないための完全マニュアル
近年スタンダードとなったWeb面接。その対応力自体が、実は現代の社内SEに求められるITリテラシーを測る試金石となっています。万全の準備で臨みましょう。
面接前から差がつく!事前準備の徹底チェックリスト
Web面接は、事前の準備が成否の9割を決めると言っても過言ではありません。以下のリストを使い、一つひとつ確実に準備を進めましょう。


Web面接 準備チェックリスト
- 場所:静かな個室。背景は無地の壁やカーテン。生活感の出るものは映さない。
- 通信:有線LAN接続を強く推奨。不安定なWi-Fiは避ける。
- 明るさ:正面から顔を照らすデスクライトやリングライトを用意。逆光は絶対NG。
- 機材:PCを使用。カメラ位置は目線の高さに調整。マイク付きイヤホン(有線が望ましい)は必須。
- ツール:指定ツールを事前にインストール。アカウント名・画像を確認。
- 緊急連絡先:万が一の接続トラブルに備え、採用担当者の電話番号を控えておく。
- テスト接続:友人や家族と本番と同じ環境で必ずテスト接続を行う。
当日の印象を最大化するコミュニケーション術
対面とは異なるWeb面接ならではのコミュニケーションのコツを押さえ、好印象を勝ち取りましょう。
Web面接 コミュニケーションのコツ
- 話し方:普段より「少しゆっくり、はっきりと」。相手が話し終えて一拍置いてから話す。
- 目線:画面の面接官ではなく、PCの「カメラのレンズ」を見て話す。
- リアクション:相槌や頷きは、普段の1.5倍くらいの大きさで行うことを意識する。
- 服装:上下ともにスーツやオフィスカジュアルで統一する。


逆質問は「評価UP」と「ミスマッチ防止」の最大のチャンス
面接終盤の「何か質問はありますか?」という逆質問の時間は、あなたの評価を格上げし、入社後のミスマッチを防ぐための最後の、そして最大のチャンスです。
「特にありません」と答えるのは、入社意欲がないと見なされかねないため絶対に避けましょう。
良い逆質問の3つのポイント
- 事前に企業研究をして、調べても分からなかったことを聞く
- 入社後の活躍をイメージさせるような、前向きな質問をする
- 面接官の役職(人事・現場・役員)に合わせた質問をする
逆質問は、面接官を評価する場でもあります。あなたの質問に誠実に答えてくれるか、その企業の文化を見極める機会と捉えましょう。
具体的な質問例やNG例、面接フェーズごとの戦略については、以下の詳細記事で徹底解説しています。面接前に必ずチェックしてください。
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【例文あり】社内SE転職|面接で評価が上がる逆質問とNG例を完全ガイド
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面接対策は万全になったかと思います。この後のステップである逆質問や条件交渉など、「選考・内定フェーズ」全体の攻略法については、こちらの記事で網羅的に解説しています。
選考フェーズの流れはこちら 書類選考の通過後、次は何をすべき?社内SE転職「選考・内定」全ステップと攻略法
まとめ:自信を持って面接に臨み、理想のキャリアを掴もう
社内SEへの転職面接は、単なるスキルチェックの場ではありません。
それは、あなたがSIerやSESという「クライアントの課題を解決するプロ」から、「自社の事業を当事者として成長させるパートナー」へと視点を転換できているかを問う場です。
本稿で解説したポイントを押さえ、あなたの経験と強みを最大限にアピールする準備をすれば、どんな面接にも自信を持って臨めるはずです。
成功の鍵は3つ
- 全ての経験を「事業貢献」という視点で語ること。
- SIer/SESでの経験を社内SEの文脈に「翻訳」し、唯一無二の強みとして提示すること。
- Web面接という新たな選考スタイルに対して、徹底した「準備」で臨むこと。
この記事が、あなたの進むべき道を照らす羅針盤となり、理想のキャリアをその手で掴む一助となることを心から願っています。
もし、それでも面接に不安が残るなら
この記事を読んで面接のポイントは理解できても、「自分の経歴だと、どうアピールすれば良いか分からない」「客観的なアドバイスが欲しい」と感じるかもしれません。
転職エージェントは、あなたの市場価値を客観的に評価し、企業ごとの面接の傾向まで熟知した「面接対策のプロ」です。
例えば、あなたの経歴に合わせた効果的な自己PRを一緒に考えてくれたり、模擬面接を通じて客観的なフィードバックをもらえたりします。一人で悩むよりも、プロの力を借りるのが内定への近道です。
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【失敗しない】社内SE転職エージェント選び|おすすめ12社を比較
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FAQ:「社内SEの面接」でよくある質問
Q1. SIer/SESの経験しかないのですが、不利になりませんか?
不利にはなりません。むしろ、多様な環境で培った「適応力」や「ベンダー側の視点」を持っていることは、大きな強みです。
大切なのは、その経験を「事業貢献」や「社内調整」といった社内SEの役割に結びつけて説明すること。この記事で解説したように、自分の経験を社内SEの文脈に“翻訳”して伝えられれば、むしろ高く評価されます。
Q2. 応募企業で使われている技術と自分のスキルが合わない場合、どうすれば良いですか?
完全に一致する必要はありません。重要なのは、
- 新しい技術を学ぶ意欲
- これまでの経験を応用して知識やスキルを習習得できる力
を示すことです。
例えば、「〇〇の経験はありませんが、基盤となる△△の知識がありますので、早期に習得できる自信があります」といった形で、前向きな姿勢を伝えるのが効果的です。
Q3. 転職回数が多いのですが、どのように説明すれば良いですか?
事実を正直に伝えつつ、ネガティブな印象を与えない工夫をしましょう。
- それぞれの転職に「一貫したキャリアの軸」があること
- 各社で得た経験を、次にどう活かそうとしたのか
を論理的に説明できれば問題ありません。
「場当たり的に職を変えてきた」のではなく、「明確な目的を持ったステップアップだった」と伝えることが大切です。
Q4. 面接でうまく話せるか不安です。何かコツはありますか?
完璧に話す必要はありません。大切なのは「誠実に、自分の言葉で伝えること」です。
- 事前に伝えたい要点を箇条書きにしておく
- 面接中にメモを見ながら話してもOK
- 転職エージェントの模擬面接サービスで練習する
といった工夫で安心して臨めます。

Q5. 最後に「何か言い残したことはありますか?」と聞かれたら、どう答えるべきですか?
これは“最後の熱意”を伝えるチャンスです。「特にありません」は避けましょう。
改めて入社意欲を伝えることで、ポジティブに締めくくれます。
【回答例】
「本日の面接を通じて、御社で働きたいという気持ちがさらに強くなりました。ぜひ良いご縁をいただければ嬉しいです。」
この記事で使われている専門用語の解説
- 1. SIer (エスアイヤー)
- System Integratorの略。顧客企業の課題解決のため、情報システムの企画、構築、運用までを請け負う企業のこと。
- 2. SES (エスイーエス)
- System Engineering Serviceの略。エンジニアの技術力を労働力として提供する契約形態。エンジニアはクライアント先に常駐して働くことが多い。
- 3. DX (デジタルトランスフォーメーション)
- デジタル技術を活用して、企業のビジネスモデルや業務プロセス、組織文化などを根本的に変革し、競争上の優位性を確立すること。
- 4. SFA (Sales Force Automation)
- 営業支援システム。営業活動における顧客情報や案件進捗、商談内容などをデータ化して管理し、営業の効率化や生産性向上を目的とするシステム。
- 5. RPA (Robotic Process Automation)
- 定型的なパソコン操作をソフトウェアロボットに記憶させ、自動化する技術。データ入力や情報収集などの単純作業を効率化する。
- 6. STARメソッド
- 行動特性を測る面接手法の一つ。Situation(状況)、Task(課題)、Action(行動)、Result(結果)の4つの要素に沿ってエピソードを話すことで、論理的で分かりやすい説明ができる。