社内SEとは

社内SEはやめとけ!?情報システム部門のデメリットとメリットとは?徹底解説

「社内SEはやめとけ」って聞いた事がありますが、なぜそのような事を言われるのでしょうか。社内SEのメリット/デメリットや、やめとけと言われる理由にについて知りたいです
質問者

上記のような疑問を解消します。

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マサトシ(詳細プロフィールはこちら

新卒で大手SIerに就職|その後、外資系企業や金融機関等、複数企業で社内SEとして計15年以上の経験|アプリ、インフラ、PM、IT戦略策定等幅広い業務を担当|情シスの採用責任者としてキャリア採用の面接経験も多数

この記事でわかること

「社内SEは給料が高く、安定した雇用が見込める」と聞くと、多くの人が魅力的だと感じるかもしれません。しかし、社内SEにはそれだけでなく、やめとけと言われる理由も存在します。

社内SEのメリット、デメリットを深掘りします。本記事では、社内SEを目指す人や、既に社内SEとして働いている人にとって役立つ情報をお届けします。

 

この記事でわかること

  • 「社内SE やめておけ」というフレーズが広まった背景や、その真意について解説することで、このフレーズがどのような意味を持っているのかを理解することができるようにする
  • 社内SEを志す人が抱く誤解について解説することで、社内SEとして働く人や、社内SEに興味を持つ人が、社内SEの仕事について正確な理解を得ることができるようにする
  • 社内SEの仕事のメリットとデメリットについて解説することで、社内SEとして働く人や、社内SEに興味を持つ人が、社内SEの仕事についてより深く理解することができるようにする

社内SEは普通のSEに比べて楽なのか?

結論からいうと、職種による役割の違いだけで、どちらが楽/辛いということはないとおもいます。

また、デメリット(やめとけと言われる理由)」はメリットの裏返しでもあるので個人の価値観次第というのが筆者の考えです。

社内SEの仕事内容/普通のSEとの違い

総合的に見ると、社内SEと普通のSEは、勤務場所や業務内容によって異なる特徴を持ちます。

社内SEは、企業内部の業務システムやインフラストラクチャーなどを開発・維持し、コミュニケーション能力が求められます。

一方、普通のSEは、クライアント企業のシステム開発やサポートを担当し、様々な業界やビジネスモデルに精通する必要があります。

社内SEが「やめとけ」「きつい」と言われる理由(デメリット)

一般的に言われる、社内SEのデメリット(やめとけ、きついといわれる理由)は以下の通りです

業務の多様化

ITシステムの構築や運用、トラブル対応、ネットワーク管理など、多岐にわたる業務を担当する必要があり、高い技術力と幅広い知識が必要です。

テクノロジーの急速な進化

現代のテクノロジーは急速に進歩しており、新しい技術やツールが次々と登場しています。

これらの最新技術に常にアップデートする必要があるため、常に勉強し続けなければなりません。

例えば、最近ではクラウド技術の進化により、クラウド基盤の構築や運用が必須ですし、AIやIoTなどの新しい技術への対応が必要です。

過酷なスケジュールと締切

プロジェクトのスケジュールや締切に追われ、ストレスを感じることがあります。

また、システム改修プロジェクトの場合、システム停止時間を最小限に抑えるために社内SEは夜間や週末に作業することもあります。

障害対応のプレッシャー

障害が発生時は速やかに対応する必要があるため、社内SEは緊張感の高い状況におかれ、ストレスを感じることがあります。

例えば、インターネットバンキングのシステムがダウンしてしまった場合、社内SEは即座に対応します。

このような障害には、企業の利益や顧客の信頼に関わるため、高い責任感を持って対処にあたることが重要です。

ユーザーからの要望や不満

ユーザーからの要望や不満を受け止め、改善に向けた対応をすることが必要です。

しかし、ユーザーのニーズや要望は多岐にわたり、それぞれの部署や業務に合わせたカスタマイズが必要となるため、対応には高い専門性が求められます。

また、ユーザーと情報システム部との間には、コミュニケーションの調整や課題解決のためのフォローアップなど、様々な課題が存在するため、対応には多大な時間や労力が必要となることがあります。

責任の重さ

企業のITシステムの正常稼働に関わる重要な役割を担っています。

特に、システムトラブルやセキュリティ問題などが発生した場合には、迅速かつ正確な対応が求められるため、プレッシャーがかかります。

また、企業の業務に直接影響を及ぼすため、責任を持って業務を遂行する必要があります。

組織内の認知度の低さ

ITシステムの正常稼働には情報システム部や社内SEの専門知識や技術が不可欠であり、組織内での情報共有やコミュニケーションを促進することが重要です。

しかし、情報システム部や社内SEの業務内容が他部署と比較して理解されにくいことがあるため、組織内での認知度が低く、孤立してしまうことがあります。

プレッシャーの高い環境

情報システム部や社内SEは、ビジネスの要求に迅速かつ正確に対応する必要があります。

そのため、常に高いプレッシャーの下で働くことが多く、ストレスへの耐性が求められる場合があります。

経験不足の若手エンジニアの増加

情報システム部には他部署から異動してきた経験不足の若手エンジニアも多く、彼らにはトレーニングや指導が必要です。

しかし多くの企業では、コスト削減のためにトレーニングや指導を行わないため、若手エンジニアは厳しい環境に直面することがあります。

セキュリティへの対応

企業の情報セキュリティを守るために、セキュリティに関する知識と技術を持っている必要があります。

しかしながら、サイバー攻撃やセキュリティの脅威は日々進化しているため、常に最新の情報にアップデートする必要があり、対応には時間と労力がかかります。

例えば、最近では、Ransomware(ランサムウェア)や、供給鎖攻撃(Supply Chain Attack)などの新たな脅威が現れており、これらに対応するためには専門知識と経験が必要です。

以上が、情報システム部や社内システムエンジニアがきついと言われる理由の一例です。ただし、企業や業界によって状況は異なるため、一概にすべての情報システム部や社内SEが同じような環境で働いているわけではありません。

社内SEの魅力(メリット)

上述した内容が、社内SEについて「やめとけ」「きつい」といわれる理由になるのでしょうか。

例えば、同じ項目を以下のようにポジティブな観点で言い換えてみるとどうでしょう。

業務の多様化

ITに関連する多岐に渡る業務を経験できるため、ITのゼネラリストになることができます。

ITを通じて、会社の全社の業務を俯瞰できる、経営に近い立ち位置です。

これら多様な業務を担当することで幅広い知識やスキルを磨き自身の能力を向上させることができるというポジティブな側面があります。

テクノロジーの急速な進化

現代のテクノロジーは急速に進歩しており、新しい技術やツールが次々と登場しています。

社内SEは、これらの最新技術に常にアップデートすることで、最新の技術を実際に享受してプロジェクトを進めることができます。

また、社内SEは、自社に最新技術を取り入れることによって、自社や社内SE自身の市場競争力を高めることができます。

クラウド、AI、GhatGPT等といった新しい技術を独学で学ぶのはとても大変ですが、会社で仕事をしながら学ぶ事ができるのは魅力的ではないでしょうか。

過酷なスケジュールと締切

プロジェクトのスケジュールや締切に追われることはストレスを感じるかもしれませんが、それによって完成した際の達成感ややりがいを感じることができます。

また、難易度の高いプロジェクトを通して身についたプロジェクトマネジメント力(進捗管理、課題管理、リスク管理等)は業界、業種問わず役に立つスキルだと考えてます。

障害対応のプレッシャー

障害が発生した場合には、社内SE速やかに対応する必要がありますが、その対応が的確であれば、ユーザーの信頼を得ることができます。

また、障害対応を通じてスキルを高めることがで、将来的にはより高度な業務にも挑戦できます。

ユーザーからの要望や不満

社内SEは、ユーザーからの要望や不満を受け止め、改善に向けた対応をする必要がありますが、それによってコミュニケーションスキルを磨くことができます。

また、ユーザーとの対応によって、ビジネスにおけるニーズやトレンドを理解することができ、それが将来的な業務にも活かされることでしょう。

責任の重さ

情報システム部や社内SEは、企業のITシステムやデータの安全性、顧客情報の保護など、大きな責任を負っています。

しかし、その責任が重いということは、自分たちの仕事が重要であるということでもあります。

社内SEは、企業や社員の業務を支える重要な役割を担っており、その責任感からやりがいを感じることができます。

組織内の認知度の低さ

情報システム部やシステムエンジニアが担当する業務は専門的であるため、他部署から理解されにくいことがあるが、その分野での専門知識やスキルを有するエキスパートとして、社内でとても貴重な存在です。

ITシステムを改善することで業務効率向上などによりユーザ満足度を高めることで、不可欠な部門へと成長することが可能です。

プレッシャーの高い環境

情報システム部や社内SEは、常にビジネスの要求に迅速かつ正確に対応する必要があり、プレッシャーの高い環境で働くことが多いです。

しかし、このような環境で働くことで、自分自身のスキルアップや成長を促進することができます。

例えば、締め切りが迫ったプロジェクトで、短時間で高品質なコードを書くことで仕事のスピードと正確性の向上が可能になります。

経験不足の若手エンジニアの増加

IT業界には、経験不足の若手エンジニアが多く、彼らにはトレーニングや指導が必要であることが多いと先に述べました。

しかしながら、若手エンジニアたちは新しい技術やツールに敏感であり、自由な発想力を持っています。

そのため、彼らが新しいアイデアを提供することで、組織全体がより創造的なアプローチをすることができます。

セキュリティへの対応

情報システム部やシステムエンジニアは、企業の情報セキュリティを守るために、セキュリティに関する知識と技術を持っています。

企業の情報セキュリティを守ることができます。これは企業活動に欠かせないものであり、情報システム部や社内SEの存在が重要であることを示しています。

以上が、情報システム部や社内システムエンジニアがきついと言われる理由の一例です。

ただし、企業や業界によって状況は異なるため、一概にすべての情報システム部や社内SEが同じような環境で働いているわけではありません。

 

要は価値観や会社次第

社内SEに限った話ではないですが、その業務の特性をメリットと考えるかデメリットと考えるかは個人によって異なると思います。

自分の価値観を見極める事から始める

まず、自分自身の価値観を明確にすることが大切です。

自分にとって重要なことは何か、どのような環境で働きたいのか、どのような人々と一緒に働きたいのかなどを考えてみましょう。

確かにプレッシャーも仕事の責任もなく、新しい事を覚える必要もない環境でまったり働く事を希望しているのであれば社内SEは向いていないかもしれません。

個人の価値観なので、どちらが正しいということはなく、ご自身にあう仕事を見つけていただけると幸いです

キャリアサイトや求人サイトを活用

多くの企業は、自社の求人情報をキャリアサイトや求人サイトに掲載しています。

自分が興味を持つ業界や職種の求人情報をチェックし、応募条件や職務内容を確認して、自身の価値観に合う仕事かどうかを確認しましょう。

ネットワークを活用

自分の周りには、同じ業界や職種で働いている人や、その人たちが知っている人がいるはずです。

自分の目指す職種について話を聞いたり、紹介してもらったりすることで、自分に合った仕事を見つけることができるかもしれません。

まとめ

企業における情報システム部や社内SEが「やめとけ」と言われる理由を説明してきましたが、その裏返しとして以下のようなメリットもある魅力的な仕事といえます。

  • ITシステムの正常稼働に必要な専門知識や技術を活かし、ビジネスの要求に迅速かつ正確に対応する能力が身に付きます
  • 組織内での情報共有やコミュニケーションを促進することで、他部署との連携や協力を促し、会社全体の業務効率化に貢献できます
  • 企業の情報セキュリティを守るために、最新のセキュリティ技術や知識を持っており、サイバー攻撃やセキュリティの脅威に対処することができます

 

QA

Q1. 社内SEの仕事はどんなものですか?

A1. 社内SEは、企業内で情報システムの設計や構築、運用管理など、ITに関する業務を担当する専門家です。

Q2. 社内SEになるためにはどのようなスキルが必要ですか?

A2. 社内SEに必要なスキルには、プログラミング言語やデータベースの知識、ネットワーク構築やサーバー管理の経験、コミュニケーション能力などが挙げられます。

Q3. 社内SEの役割はどのように変化してきていますか?

A3. 近年では、企業のIT化が進むにつれ、社内SEの役割も多様化しています。例えば、ビッグデータ分析やAI活用の導入など、新しい分野にも積極的に取り組んでいる傾向があります。

Q4. 社内SEの仕事はどのように評価されていますか?

A4. 社内SEの仕事は、企業のITシステムが正常に稼働することで、業務の効率化や収益の向上に繋がるため、重要な役割を果たしています。企業によっては、社内SEに対して高い評価や報酬を与える場合もあります。

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マサトシ

新卒で大手SIerに就職|その後、外資系企業や金融機関等、複数企業で社内SEとして計15年以上の経験|アプリ、インフラ、PM、IT戦略策定等幅広い業務を担当|情シスの採用責任者としてキャリア採用の面接経験も多数

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